「1A(アンペア)って、どのくらいの電気が流れるの?」
家庭のブレーカー契約や充電器の表記で見かける“A(アンペア)”。
でも、実際にどんな“量”を示しているのか、イメージしづらいですよね。
結論から言うと――
1A=1クーロン(C)の電気が1秒間に流れる量
つまり、電流=“電子の流れる量”を表す単位です。
🧭 この記事でわかること
- 1A(アンペア)の正確な定義
- 電圧Vとの関係(オームの法則)
- 家電・ブレーカーの電流量目安
- 感電・安全ラインの基準
- 実生活でのアンペア契約の意味
🕒 読了目安:3分
📎 関連記事:1V(ボルト)はどれくらい? / 1W(ワット)はどれくらい?
💡 1Aとは?基本定義
1A(アンペア)=1秒間に1クーロン(6.24×10¹⁸個の電子)が流れる電流の量
項目 | 内容 |
---|---|
単位 | A(アンペア) |
定義式 | 1A=1C/1s |
意味 | 1秒に1クーロン分の電荷が流れる |
イメージ | 水の「流れる量」に相当 |
💧 V(ボルト)=水圧/A(アンペア)=流量/Ω(オーム)=ホースの細さ
これで電気のイメージが一気にわかりやすくなります。
⚙️ 電圧との関係:オームの法則
V=I×R
記号 | 意味 | 単位 | 関係 |
---|---|---|---|
V | 電圧 | ボルト(V) | 押し出す力 |
I | 電流 | アンペア(A) | 流れる量 |
R | 抵抗 | オーム(Ω) | 流れにくさ |
例:抵抗10Ωのヒーターに10Vをかけると
→ I=V/R=10V÷10Ω=1A が流れます。
🔋 家電・機器の電流量の目安
機器 | 消費電力(W) | 電圧(V) | 電流(A) | 備考 |
---|---|---|---|---|
LED電球(10W) | 10W | 100V | 0.1A | ほぼゼロに近い |
液晶テレビ(100W) | 100W | 100V | 1A | 一般的 |
電子レンジ(1000W) | 1000W | 100V | 10A | 短時間使用 |
ドライヤー(1200W) | 1200W | 100V | 12A | 高出力機器 |
IHコンロ(3000W) | 3000W | 200V | 15A | 専用回路必要 |
スマホ充電器(5V×2A) | 10W | DC5V | 2A | USB出力例 |
🔌 アンペア数が大きい=たくさんの電気が流れている。
⚠️ 感電と安全ラインの目安
電流(A) | 状態・影響 | 備考 |
---|---|---|
0.001A(1mA) | 感知できないレベル | 安全 |
0.01A(10mA) | ピリッと感じる | 家庭用漏電ブレーカーの基準 |
0.05A(50mA) | 強い痛み・筋肉硬直 | 危険 |
0.1A(100mA) | 呼吸停止の可能性 | 高リスク |
1A以上 | 致命的 | 即危険領域 |
⚡ たった0.05A(50mA)でも致命的になり得る。
家庭用100Vで濡れた手を触ると危険な理由です。
🧠 家庭のブレーカー契約とアンペア
電力会社の契約アンペア(A)は、「一度に流せる電流の上限」を示します。
契約アンペア | 使用できる最大電力(100V換算) | 備考 |
---|---|---|
20A | 2,000W | 一人暮らし向け |
30A | 3,000W | 一般的家庭 |
40A | 4,000W | ファミリー層 |
50A | 5,000W | 4〜5人家族 |
60A | 6,000W | 大型家庭・電化住宅 |
💬 例:ドライヤー(12A)+電子レンジ(10A)+冷房(8A)=30A超えでブレーカーが落ちる。
🔧 直流(DC)と交流(AC)の電流の違い
種類 | 流れ方 | 主な用途 |
---|---|---|
直流(DC) | 一方向に流れる | 電池・モバイル機器 |
交流(AC) | 方向を周期的に変える | 家庭用電源・送電線 |
家庭の交流電流は「50Hz/60Hz」で、1秒間に50〜60回流れの向きが変わります。
これが「Hz(ヘルツ)」で表す周波数です。
✅ まとめ:1Aを感覚でつかもう
要点 | 内容 |
---|---|
定義 | 1A=1秒に1クーロンの電荷が流れる量 |
関係式 | V=I×R(オームの法則) |
家電例 | テレビ1A/電子レンジ10A/ドライヤー12A |
安全ライン | 10mAで危険、50mAで致命的 |
ブレーカー | 家庭は30A前後が一般的 |
結論:1A=電気の流れる量
ドライヤーで約12A、家庭全体で30A。
アンペアを知れば、電気の安全・節電・ブレーカーの仕組みまで一気に理解できます。