💡にんにく1かけ=1片=約5〜8g=親指の先端サイズ。
レシピに「にんにく1かけ」って書いてあるけど、これって何個のこと?
スーパーで売られているにんにくを見て、「これ全部で1かけ?それとも中の1つが1かけ?」と悩んだ経験はありませんか?
「かけ」「片」「玉」の違いや、実際の重さを知らないと、料理の味が大きく変わってしまいます。
この記事でわかること
- にんにく1かけ=1片の正確な定義と重さ
- 1玉・1房・1片の違いと使い分け
- 料理別の適量目安とチューブにんにくとの換算
約3分でサクッと読めます。
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にんにく1かけはどれくらい?一目でわかる概要

「1かけ」「1片」「1玉」の違い
にんにくの数え方は複数あり、混同しやすいので明確に区別しましょう。
| 呼び方 | 意味 | 重さ | 見た目 |
|---|---|---|---|
| 1玉(ひとたま) | 売られている状態のにんにく全体 | 約40〜60g | 皮に包まれた房状 |
| 1房(ひとふさ) | 1玉と同じ意味 | 約40〜60g | 丸ごと1個 |
| 1片(ひとかけ/ひとひら) | 1玉をばらした1つ1つ | 約5〜8g | 三日月型の1個 |
| 1かけ(ひとかけ) | 1片と同じ意味 | 約5〜8g | 最も一般的な呼び方 |
レシピで「にんにく1かけ」と書いてあれば、それは1片(ひとかけら)のことです。
決して1玉全部ではありません。
にんにく1かけの基本サイズ
| サイズ | 重さ(皮付き) | 重さ(皮なし) | 長さ | 目安 |
|---|---|---|---|---|
| 小さめ | 約4〜5g | 約3〜4g | 約2.5cm | 小指の先端 |
| 標準 | 約6〜7g | 約5〜6g | 約3cm | 親指の先端 |
| 大きめ | 約8〜10g | 約7〜9g | 約4cm | 親指第一関節 |
標準的な1かけは親指の先端サイズです。
1玉には通常6〜10片が入っています。
視覚イメージで即理解
| 身近なもの | サイズ | にんにく1かけとの比較 |
|---|---|---|
| 親指の先端 | – | ほぼ同じ |
| 500円玉 | 直径2.65cm | やや小さい |
| うずらの卵 | 約10〜12g | 1.5〜2倍 |
| アーモンド1粒 | 約1g | 1/5〜1/8 |
| 角砂糖1個 | 約3〜4g | 1/2程度 |
実際に手のひらに乗せると、親指の爪から第一関節までの大きさが標準的な1かけです。
にんにくの数え方と種類別サイズ

産地別・品種別のサイズ比較
にんにくは産地や品種によって大きさが異なります。
| 産地・品種 | 1玉の重さ | 1片の重さ | 片数 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 青森県産(福地ホワイト六片) | 60〜80g | 8〜12g | 6片前後 | 大粒、甘味が強い |
| 中国産 | 40〜60g | 5〜7g | 8〜10片 | 小粒、辛味が強い |
| 香川県産(香川本鷹) | 50〜70g | 6〜9g | 7〜8片 | 中粒 |
| スペイン産 | 50〜70g | 6〜10g | 6〜8片 | 風味豊か |
| 黒にんにく | 60〜80g | 8〜12g | 6片前後 | 甘く柔らかい |
青森県産の「福地ホワイト六片」は1片が大きく、「六片」という名前の通り6片構成が特徴です。
レシピで「にんにく1かけ」と書かれている場合、標準的な中国産サイズ(5〜7g)を想定していることが多いため、青森産を使う場合は少なめに調整しましょう。
皮付き・皮なしの重さの違い
| 状態 | 標準サイズの重さ | 皮の割合 |
|---|---|---|
| 皮付き(薄皮込み) | 約6〜7g | 100% |
| 薄皮なし(実のみ) | 約5〜6g | 約85% |
| みじん切り大さじ1 | 約10g | 約1.5〜2片分 |
皮は全体の約15%を占めます。
レシピで重さが指定されている場合、通常は皮をむいた状態の重さを指します。
加工にんにくとの換算
| 加工形態 | 生にんにく1かけとの換算 | 保存期間 |
|---|---|---|
| チューブにんにく | 小さじ1/2〜1(約2.5〜5g) | 開封後1ヶ月 |
| にんにくパウダー | 小さじ1/4(約1g) | 未開封1年 |
| にんにくチップ | 大さじ1/2(約3g) | 未開封6ヶ月 |
| おろしにんにく(冷凍) | 小さじ1(約5g) | 冷凍3ヶ月 |
| 黒にんにく | 1〜1.5片 | 未開封6ヶ月 |
チューブにんにくを使う場合
生にんにく1かけ=チューブ小さじ1程度が目安ですが、風味は生の方が格段に良いです。
料理別にんにくの使用量目安

料理ジャンル別の適量
| 料理 | 人数 | にんにく量 | 備考 |
|---|---|---|---|
| パスタ(ペペロンチーノ) | 1人分 | 1〜2かけ | 主役級の存在感 |
| 炒め物(野菜炒め) | 2〜3人分 | 1〜2かけ | 香り付け程度 |
| ラーメンスープ | 4人分 | 2〜3かけ | コクを出す |
| 餃子 | 30個分 | 2〜3かけ | すりおろして使用 |
| カレー | 4人分 | 1〜2かけ | 玉ねぎと一緒に炒める |
| ガーリックライス | 2人分 | 2〜3かけ | みじん切りでたっぷり |
| ステーキ | 2人分 | 1〜2かけ | スライスかみじん切り |
| アヒージョ | 2人分 | 3〜5かけ | スライスして主役に |
にんにくが主役の料理(ペペロンチーノ、アヒージョ)は多め、脇役の料理(炒め物、カレー)は控えめが基本です。
調理法別の使用量
| 調理法 | 使用量(2人分) | 風味の強さ | 使用例 |
|---|---|---|---|
| 丸ごと素揚げ | 3〜5かけ | ★★☆☆☆(マイルド) | ホクホク食感 |
| スライス | 2〜3かけ | ★★★☆☆(中) | アヒージョ、炒め物 |
| みじん切り | 1〜2かけ | ★★★★☆(強) | パスタ、炒飯 |
| すりおろし | 1かけ | ★★★★★(最強) | 餃子、たれ |
| 低温調理 | 3〜5かけ | ★★☆☆☆(甘い) | コンフィ |
すりおろしは香りが最も強く、加熱するほど辛味が飛んで甘味が増します。
好みによる調整
| タイプ | 使用量の調整 | 特徴 |
|---|---|---|
| にんにく好き | レシピの1.5〜2倍 | 香りを楽しむ |
| 普通 | レシピ通り | バランス重視 |
| 控えめ | レシピの1/2〜2/3 | ほのかな香り |
| 苦手 | なし or ごく少量 | 風味付け程度 |
| 翌日の予定あり | 少なめ or 加熱長め | 匂い対策 |
翌日に大事な予定がある場合は、にんにくを少なめにするか、しっかり加熱して香りを飛ばしましょう。
にんにく1かけの切り方と効果の違い

切り方による香り・辛味の違い
| 切り方 | 細胞の破壊度 | 香りの強さ | 辛味の強さ | おすすめ料理 |
|---|---|---|---|---|
| 丸ごと | ★☆☆☆☆ | 弱い | 弱い | 煮込み、ロースト |
| 半割り | ★☆☆☆☆ | 弱い | 弱い | スープ、取り出す前提 |
| スライス | ★★☆☆☆ | 中 | 中 | アヒージョ、炒め物 |
| みじん切り | ★★★★☆ | 強い | 強い | パスタ、チャーハン |
| すりおろし | ★★★★★ | 最強 | 最強 | たれ、マリネ液 |
細かく切るほど細胞が壊れ、アリシン(香り成分)が発生します。
強い香りを出したい時はみじん切りかすりおろし、マイルドにしたい時は丸ごとかスライスを使いましょう。
加熱時間と風味の変化
| 加熱時間 | 香りの変化 | 味の変化 | おすすめ調理法 |
|---|---|---|---|
| 生 | 最も辛い | ピリッと刺激的 | たれ、薬味 |
| 30秒〜1分 | 強い香り | やや辛い | ペペロンチーノ |
| 2〜3分 | 良い香り | 甘味が出る | 炒め物 |
| 5〜10分 | マイルド | 甘くホクホク | 煮込み |
| 20分以上 | ほぼ無臭 | とろとろ甘い | ロースト、コンフィ |
焦がすと苦くなるため、弱火でじっくり加熱するのがコツです。
1かけから作れる切り方の量
| 切り方 | にんにく1かけ(6g)から取れる量 | 体積 |
|---|---|---|
| スライス(2mm厚) | 約8〜10枚 | 見た目多め |
| みじん切り | 小さじ1.5〜2程度 | ぎっしり |
| すりおろし | 小さじ1程度 | ペースト状 |
| 細切り | 大さじ1程度 | ふわっと |
にんにく1かけを正確に使うコツ

にんにくの選び方
| チェック項目 | 良いにんにく | 避けるべきにんにく |
|---|---|---|
| 外観 | ふっくら、皮が白い | しわしわ、変色 |
| 重さ | ずっしり重い | 軽い(乾燥している) |
| 硬さ | 固くしまっている | 柔らかい、芽が出ている |
| 香り | ほのかな香り | 強すぎる、腐敗臭 |
| 産地表示 | 国産表示あり | 表示なし |
芽が出たにんにくは栄養が芽に取られ、味が落ちています。
芽は取り除いて使いましょう。
皮のむき方(時短テクニック)
| 方法 | 所要時間 | 手順 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 包丁の腹で潰す | 5秒 | 包丁の腹で押しつぶすと皮がはがれる | ◎ |
| 電子レンジ | 20秒 | 10秒加熱で皮がつるんと剥ける | ○ |
| 水に浸ける | 5分 | 水に5分浸すと皮が剥きやすい | △ |
| 手で剥く | 30秒 | 根元から丁寧に剥く | ○ |
| シリコンピーラー | 10秒 | 専用グッズで一気に剥く | ◎ |
包丁の腹で潰す方法が最も早く、みじん切りする場合は形が崩れても問題ないのでおすすめです。
保存方法と保存期間
| 保存方法 | 保存期間 | 保存状態 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 常温(丸ごと) | 1〜2ヶ月 | 風通しの良い冷暗所 | ネットに入れて吊るす |
| 冷蔵(丸ごと) | 2〜3ヶ月 | 紙袋かネットで | 湿気に注意 |
| 冷蔵(皮むき) | 1週間 | ラップで密閉 | 早めに使う |
| 冷凍(みじん切り) | 1〜2ヶ月 | 小分けして冷凍 | 使いやすい |
| オリーブオイル漬け | 2週間 | 冷蔵庫で | ボツリヌス菌注意 |
冷凍保存の裏技
みじん切りにして製氷皿に入れ、少量のオリーブオイルをかけて冷凍すれば、必要な時に1個ずつ使えて便利です。
知っておくと便利なにんにくの知識

にんにくの栄養と健康効果
| 成分 | 1かけ(6g)あたり | 効果 |
|---|---|---|
| カロリー | 約8kcal | 低カロリー |
| アリシン | – | 抗菌、免疫力向上 |
| ビタミンB6 | 約0.08mg | 疲労回復 |
| 食物繊維 | 約0.4g | 腸内環境改善 |
| カリウム | 約25mg | むくみ解消 |
アリシンはにんにく特有の香り成分で、抗菌作用や血液サラサラ効果があるとされています。
ただし、食べ過ぎは胃腸に負担がかかるため、1日2〜3かけ程度が目安です。
にんにくの匂い対策
| 対策 | タイミング | 効果 | 具体的方法 |
|---|---|---|---|
| 加熱を長めに | 調理中 | ★★★☆☆ | じっくり炒める |
| 芯を取る | 調理前 | ★★☆☆☆ | 半割りして芽を除去 |
| 牛乳を飲む | 食後すぐ | ★★★★☆ | コップ1杯 |
| リンゴを食べる | 食後すぐ | ★★★★★ | 1/4個程度 |
| 緑茶を飲む | 食後 | ★★★☆☆ | カテキン効果 |
| 歯磨き | 食後すぐ | ★★☆☆☆ | 口臭のみ対応 |
最も効果的なのはリンゴです。
ポリフェノールがアリシンを分解します。
世界のにんにく文化
| 国・地域 | にんにく使用量 | 特徴的な料理 |
|---|---|---|
| 中国 | 非常に多い | 麻婆豆腐、青椒肉絲 |
| 韓国 | 非常に多い | キムチ、サムゲタン |
| イタリア | 多い | ペペロンチーノ、アヒージョ |
| スペイン | 多い | アヒージョ、パエリア |
| フランス | 中程度 | アイオリソース |
| 日本 | 中程度 | 餃子、ラーメン |
1人あたりの年間消費量は、中国が約8kg、韓国が約6kg、日本が約1kgと大きな差があります。
関連する「1かけ」の豆知識

「1かけ」を使う他の食材
| 食材 | 1かけの意味 | 重さ | 見た目 |
|---|---|---|---|
| 生姜 | 親指大のひとかたまり | 約10〜15g | 手のひらサイズの1/6 |
| チョコレート | 板チョコの1区画 | 約5g | 1マス |
| バター | 市販バター200gの1/10 | 約10g | 厚さ1cm程度 |
「1かけ」という表現は、もともと大きなかたまりから分けた1つ分という意味で、複数の食材に使われます。
にんにくの歴史と語源
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原産地 | 中央アジア |
| 日本伝来 | 8世紀頃(奈良時代) |
| 語源 | 「臭い」を意味する古語「にん」+「韮(にら)」 |
| 漢字 | 大蒜(おおひる)→葫(にんにく) |
古代エジプトのピラミッド建設時、労働者にスタミナ源としてにんにくが配給されていた記録があります。
にんにくの数え方の地域差
| 地域 | 呼び方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 関東 | 1かけ | 最も一般的 |
| 関西 | 1片(ひとひら) | やや上品な表現 |
| 九州 | 1粒(ひとつぶ) | 方言的表現 |
| 料理業界 | 1クローブ | 英語からの借用 |
英語では「1 clove of garlic」と表現します。
cloveは「かけら」という意味です。
まとめ
にんにく1かけの要点:
- 1かけ=1片=約5〜8g=親指の先端サイズ
- 1玉(丸ごと)ではなく、ばらした1つ1つが1かけ
- チューブにんにく小さじ1≒生にんにく1かけ
- 産地によってサイズが違う(青森産は大きめ、中国産は小さめ)
- 細かく切るほど香りと辛味が強くなる
にんにく1かけは小さな単位ですが、料理の味を大きく左右する重要な食材です。
サイズ感を覚えておけば、レシピ通りに美味しく作れます。
これで、次から「にんにく1かけってどれくらい?」に困ることはありません。
料理がもっと正確に、もっと美味しくなるはずです。

