💡ほうれん草1束=約200g=5〜8株=茹でると約1/10に縮む。
レシピに「ほうれん草1束」って書いてあるけど、これって何グラム?
スーパーで売られているほうれん草を見て、「この袋全部で1束?それとも中の何本かが1束?」と悩んだ経験はありませんか?
実は「1束」の定義は店によって異なり、重さも季節や産地で変わります。
この記事でわかること
- ほうれん草1束の標準的な重さと株数
- 生・茹で後・冷凍での重量変化と換算方法
- 料理別の使用量目安と栄養価
約3分でサクッと読めます。
関連記事:1束(小松菜)はどれくらい? | にんにく1かけはどれくらい?
ほうれん草1束はどれくらい?一目でわかる概要
「1束」の基本定義
ほうれん草の「1束」は、スーパーで輪ゴムやテープで1つにまとめられた単位を指します。
項目 | 標準的な1束 | 備考 |
---|---|---|
重さ(生・根付き) | 約200〜250g | 季節・産地で変動 |
重さ(生・根なし可食部) | 約180〜220g | 根を切り落とした状態 |
株数 | 5〜8株 | 葉の大きさで変わる |
長さ | 約20〜30cm | 根から葉先まで |
価格 | 100〜300円 | 季節で大きく変動 |
重要な注意点
スーパーによって1束の重さは異なります。
小さめの束(150g前後)から大きめの束(300g前後)まであるため、レシピで重さが指定されている場合は、必ず計量するのが確実です。
季節・産地による違い
時期・産地 | 1束の重さ | 葉の特徴 | 甘味 |
---|---|---|---|
春(3〜5月) | 約180〜200g | 柔らかい | 少なめ |
夏(6〜8月) | 約150〜180g | 小ぶり、硬め | 少ない |
秋(9〜11月) | 約200〜250g | 標準 | やや強い |
冬(12〜2月) | 約250〜300g | 肉厚で大きい | 非常に甘い |
千葉・埼玉産 | 約200〜250g | 標準サイズ | 中程度 |
群馬・栃木産 | 約250〜300g | 大きめ | 甘い |
冬のほうれん草は糖度が上がり、葉も大きくなります。
「寒締めほうれん草」は特に甘味が強く、1束の重さも重めです。
視覚イメージで即理解
身近なもの | 重さ | ほうれん草1束との比較 |
---|---|---|
りんご1個(中) | 約250g | ほぼ同じ |
ご飯茶碗1杯 | 約150g | やや軽い |
単行本1冊 | 約200〜300g | ほぼ同じ |
牛乳パック(空) | 約30g | ほうれん草1束の1/7 |
500mlペットボトル半分 | 約250g | ほぼ同じ |
生のほうれん草1束(200g)は、手で持つとりんご1個分の重さです。
生・茹で・冷凍での重量変化
調理による重量変化の詳細
ほうれん草は調理すると大きく縮みます。
状態 | 重さ | 体積(見た目) | 可食部の割合 |
---|---|---|---|
生(根付き) | 200g(100%) | 大きなボウル1杯 | 約90%(180g) |
生(根なし) | 180g(90%) | ボウル1杯 | 100% |
茹で後(水気切り) | 180g(90%) | 片手で握れる量 | 100% |
茹で後(絞った後) | 150〜160g(75〜80%) | 拳1個分 | 100% |
冷凍(市販) | 1袋200〜300g | – | 100% |
重要ポイント
茹でても重さはあまり変わりませんが、体積は約1/10に縮みます。
水分を絞ると重さも20〜30g程度減ります。
茹で方による違い
茹で方 | 茹で時間 | 茹で後の重さ | 栄養素の損失 |
---|---|---|---|
熱湯でサッと | 30秒〜1分 | 約180g | 少ない |
熱湯でしっかり | 2〜3分 | 約170g | やや多い |
電子レンジ | 2〜3分(600W) | 約175g | 少ない |
蒸す | 3〜5分 | 約185g | 最少 |
栄養を逃がさないコツ
電子レンジで加熱するか、熱湯で30秒〜1分のサッと茹でがおすすめです。
冷凍ほうれん草との換算
形態 | 重さ | 生ほうれん草との換算 | 使いやすさ |
---|---|---|---|
生1束 | 200g | 基準 | ★★☆☆☆ |
冷凍カット(市販) | 200〜300g/袋 | 生1〜1.5束分 | ★★★★★ |
冷凍ブロック | 150〜200g/個 | 生1束分 | ★★★★☆ |
自家製冷凍(茹で) | 150g | 生1束分(絞った後) | ★★★☆☆ |
冷凍ほうれん草200g=生ほうれん草1束を茹でて絞った量とほぼ同じです。
料理別ほうれん草の使用量目安
定番料理別の必要量
料理 | 人数 | 必要量 | 束数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
おひたし | 2〜3人分 | 200g(1束) | 1束 | 茹でて絞る |
胡麻和え | 2〜3人分 | 200g(1束) | 1束 | たっぷり食べられる |
バター炒め | 2人分 | 150〜200g | 0.75〜1束 | 炒めると縮む |
味噌汁 | 4人分 | 100g | 0.5束 | 他の具材との兼ね合い |
カレー | 4人分 | 200g(1束) | 1束 | 彩りと栄養 |
パスタ | 2人分 | 150〜200g | 0.75〜1束 | ほうれん草が主役 |
スムージー | 2杯分 | 50〜100g | 0.25〜0.5束 | 生のまま使用 |
キッシュ | 6〜8人分 | 300〜400g | 1.5〜2束 | たっぷり入れる |
1人前の副菜なら1束を2〜3人でシェア、メイン料理なら1人1束使うこともあります。
調理法別の使用量
調理法 | 1束(200g)での出来上がり量 | 食べ応え |
---|---|---|
おひたし | 2〜3人分 | ちょうど良い |
炒め物 | 2人分 | やや少なめ |
汁物 | 4人分 | 具材の一部として |
サラダ(生) | 2人分 | たっぷり |
グラタン | 3〜4人分 | 他の具材込み |
栄養価から見た適量
年齢・性別 | 1日の推奨摂取量(緑黄色野菜) | ほうれん草での換算 |
---|---|---|
成人男性 | 約120g | 生で約0.6束 |
成人女性 | 約120g | 生で約0.6束 |
子供(3〜5歳) | 約40g | 生で約0.2束 |
高齢者 | 約120g | 生で約0.6束 |
1束を2〜3日に分けて食べるのが、バランスの良い摂取方法です。
ほうれん草1束の栄養価と効能
主要栄養素(生200gあたり)
栄養素 | 含有量 | 1日の推奨量に対する割合 | 主な効能 |
---|---|---|---|
カロリー | 約40kcal | – | 低カロリー |
鉄分 | 約4mg | 成人女性の約50% | 貧血予防 |
ビタミンA(β-カロテン) | 約8,400μg | 成人の約100%以上 | 視力、免疫力 |
ビタミンC | 約70mg | 成人の約70% | 美肌、免疫力 |
葉酸 | 約420μg | 成人の約175% | 貧血予防、妊婦に重要 |
カリウム | 約1,380mg | 成人の約55% | むくみ解消 |
食物繊維 | 約5.6g | 成人の約30% | 腸内環境 |
ほうれん草は鉄分・葉酸・ビタミンAが豊富で、特に女性や妊婦におすすめの野菜です。
茹でると減る栄養素
栄養素 | 生200g | 茹で200g | 損失率 |
---|---|---|---|
ビタミンC | 約70mg | 約30mg | 約57%減 |
葉酸 | 約420μg | 約220μg | 約48%減 |
カリウム | 約1,380mg | 約980mg | 約29%減 |
鉄分 | 約4mg | 約3.6mg | 約10%減 |
β-カロテン | 約8,400μg | 約8,200μg | ほぼ変わらず |
水溶性ビタミン(C・葉酸)は茹でると流出しますが、脂溶性ビタミン(A)は残ります。
シュウ酸対策
方法 | シュウ酸の減少率 | 手順 |
---|---|---|
生で食べる | 0%(そのまま) | サラダほうれん草のみ推奨 |
茹でる(30秒〜1分) | 約40〜50%減 | 標準的な方法 |
茹でる(2〜3分) | 約60〜70%減 | しっかり減らしたい時 |
水にさらす | さらに減少 | 茹で後5分水にさらす |
シュウ酸はカルシウムの吸収を妨げるため、茹でてアク抜きするのが基本です。
ただし「サラダほうれん草」はシュウ酸が少ない品種なので生食OK。
ほうれん草1束を上手に使うコツ
鮮度の見分け方
チェック項目 | 新鮮なほうれん草 | 避けるべきほうれん草 |
---|---|---|
葉の色 | 濃い緑色 | 黄色っぽい、変色 |
葉の状態 | ピンと張っている | しおれている、しなびている |
茎 | 太くてしっかり | 細くてヒョロヒョロ |
根元 | ピンク〜赤色 | 茶色、腐っている |
香り | 青々しい香り | 変な匂い |
根元がピンク色のものは新鮮な証拠です。
赤みが強いほど甘味があります。
下処理の基本手順
手順 | 方法 | ポイント |
---|---|---|
① 洗う | 根元を水につけて泥を落とす | 葉の間にも土が入っている |
② 根を切る | 根元1〜2cmをカット | ピンク部分は残して良い |
③ 茹でる | 沸騰した湯で30秒〜1分 | 茎から入れる |
④ 冷水 | すぐに冷水に取る | 色止め |
⑤ 絞る | 軽く水気を絞る | 絞りすぎない |
茎から先に茹でるのがコツです。
茎を10秒茹でてから、葉全体を入れましょう。
保存方法と保存期間
保存方法 | 保存期間 | 保存状態 | ポイント |
---|---|---|---|
冷蔵(生) | 2〜3日 | 濡れた新聞紙で包む | 立てて保存 |
冷蔵(茹で) | 3〜4日 | 水気を切って密閉容器 | 早めに使う |
冷凍(生) | 1ヶ月 | 洗って小分け冷凍 | 使いにくい |
冷凍(茹で) | 1ヶ月 | 茹でて絞り、小分け冷凍 | おすすめ |
冷凍(カット) | 1ヶ月 | 3〜4cm幅にカット | 最も使いやすい |
冷凍保存の裏技
茹でて絞ったほうれん草を3〜4cm幅に切り、ラップで小分け(50g程度)にして冷凍すれば、使う時に便利です。
知っておくと便利なほうれん草の知識
ほうれん草の種類
種類 | 特徴 | 旬 | 用途 |
---|---|---|---|
東洋種 | 葉が薄く、切れ込みが深い | 秋〜冬 | おひたし、和食 |
西洋種 | 葉が厚く、丸みがある | 周年 | 炒め物、洋食 |
交配種 | 東洋種と西洋種の中間 | 周年 | 万能 |
サラダほうれん草 | アクが少ない、小ぶり | 周年 | 生食、サラダ |
寒締めほうれん草 | 甘味が強い、肉厚 | 冬 | おひたし、炒め物 |
スーパーで最も多いのは交配種です。
サラダほうれん草は別名「ベビースピナッチ」とも呼ばれます。
他の葉物野菜との比較
野菜 | 1束の重さ | 特徴 | 代用可否 |
---|---|---|---|
ほうれん草 | 200g | 鉄分・葉酸豊富 | – |
小松菜 | 200〜250g | カルシウム豊富 | ◎ |
春菊 | 150〜200g | 香りが強い | △ |
チンゲン菜 | 200〜300g | シャキシャキ食感 | ○ |
水菜 | 150〜200g | サラダ向き | △ |
小松菜はほうれん草の代用に最適です。
アクが少なく、茹でずに使えます。
ほうれん草の歴史
時代・地域 | 出来事 |
---|---|
原産地 | ペルシャ(現イラン) |
7世紀 | 中国に伝来 |
江戸時代初期 | 日本に伝来(東洋種) |
明治時代 | 西洋種が伝来 |
昭和以降 | 交配種が主流に |
「ほうれん草」の語源は「ペルシャの菜」を意味する「菠薐草(ほうれんそう)」から来ています。
まとめ
ほうれん草1束の要点:
- 1束=約200〜250g=5〜8株=りんご1個分の重さ
- 茹でると体積は1/10に縮むが、重さはほぼ変わらない
- 冷凍200g=生1束を茹でて絞った量
- 冬のほうれん草は大きく甘い(250〜300g)
- 鉄分・葉酸・ビタミンAが豊富で女性におすすめ
ほうれん草1束は見た目より軽く、茹でると驚くほど小さくなります。
季節や産地でサイズが変わるため、重さで確認するのが確実です。
これで、次から「ほうれん草1束ってどれくらい?」に困ることはありません。
料理がもっと正確に、もっと美味しくなるはずです。