身長の単位変換 – センチからフィート・インチへの簡単計算法

身長を「5フィート10インチ」と表現されたとき、あなたはすぐにセンチメートルに換算できますか?

海外ドラマや映画、英語のニュースや文献などでよく見かけるフィートやインチという単位。

アメリカをはじめとする英語圏では当たり前に使われていますが、メートル法に慣れた私たちには少し分かりにくい単位かもしれません。

この記事では、フィートとインチの基本知識から換算方法、日常生活での活用法まで、分かりやすく解説します。

これらの単位を理解すれば、海外の情報もより直感的に把握できるようになりますよ。

フィートとインチの基本知識

フィートとインチは主に英語圏で使われている長さの単位です。

日本のセンチメートルやメートルとは異なる体系を持っていますが、基本的な関係性を理解すれば簡単に換算できます。

フィートとは

フィート(feet)は英語圏で使われる長さの単位で、単数形は「フット(foot)」です。

もともとは人間の足の長さに由来しています。

略記号は「ft」または「’(アポストロフィ)」です。

インチとは

インチ(inch)はフィートより小さい単位で、もともと人間の親指の第一関節の幅に由来していると言われています。

略記号は「in」または「”(ダブルクォーテーション)」です。

フィート、インチ、センチメートルの関係

  • 1フィート = 12インチ
  • 1インチ = 2.54センチメートル
  • 1フィート = 30.48センチメートル

イギリスとアメリカの違い

両国ともフィートとインチを使用していますが、イギリスでは1970年代からメートル法も併用されるようになり、現在では公式書類や教育現場ではメートル法が使われることが多くなっています。

一方、アメリカではフィートとインチがより一般的です。

【実践テクニック】

  • フィートとインチの表記を見たら、「5’10″」は「5フィート10インチ」と読みます。
  • 大まかな感覚として、「1フィートは約30cm」「1インチは約2.5cm」と覚えておくと便利です。
  • 身長などで「5-10」という表記を見かけたら、これは「5フィート10インチ」を表していることが多いです。

簡単な換算方法4選

フィートやインチからセンチメートルへの換算、またその逆の換算を行う方法をいくつか紹介します。

状況に応じて使い分けると良いでしょう。

基本的な換算式

最も正確な方法は以下の換算式を使うことです。

  • インチからセンチメートルへ:インチ数 × 2.54 = センチメートル
  • フィートからセンチメートルへ:フィート数 × 30.48 = センチメートル
  • フィートとインチからセンチメートルへ:(フィート数 × 30.48) + (インチ数 × 2.54) = センチメートル

30倍と2.5倍の簡易換算法

計算を簡単にするために、概算値として以下の方法が使えます。

  • フィートからセンチメートルへ:フィート数 × 30 = センチメートル(概算)
  • インチからセンチメートルへ:インチ数 × 2.5 = センチメートル(概算)

センチメートルからフィートとインチへの変換

逆方向の変換も時に必要です。

  1. センチメートル ÷ 30.48 = フィート(小数点付き)
  2. 小数点以下の部分 × 12 = インチ部分

例:170cmの場合

  • 170 ÷ 30.48 = 5.577フィート
  • 0.577 × 12 = 6.924インチ
  • よって、170cm ≈ 5フィート7インチ(四捨五入)

よく使う値の暗記法

頻繁に使う値は覚えておくと便利です。

  • 5フィート = 約152.4cm
  • 6フィート = 約182.9cm
  • 10インチ = 約25.4cm
  • 1インチ = 約2.54cm

【実践テクニック】

  • スマートフォンのメモアプリに基準となる換算表を保存しておくと、旅行先でもすぐに参照できます。
  • Googleなどの検索エンジンで「5フィート10インチをcmに」と検索すれば、即座に結果が表示されます。
  • 自分の身長や家族の身長をフィートとインチで表現できるようにしておくと、海外での会話でスムーズに答えられます。

身長表記の日米比較

身長は日常的によく使われる測定値ですが、日本とアメリカでは表記方法が大きく異なります。

ここでは、両国の身長表記の違いと換算例を見ていきましょう。

日米の身長表記の基本

  • 日本:センチメートル(cm)単位で表記(例:170cm)
  • アメリカ:フィートとインチで表記(例:5’7″)

男性の平均身長の表記比較

  • 日本人男性の平均身長:約171cm ≈ 5フィート7インチ
  • アメリカ人男性の平均身長:約175.3cm ≈ 5フィート9インチ
  • イギリス人男性の平均身長:約175.3cm ≈ 5フィート9インチ

女性の平均身長の表記比較

  • 日本人女性の平均身長:約158cm ≈ 5フィート2インチ
  • アメリカ人女性の平均身長:約161.5cm ≈ 5フィート4インチ
  • イギリス人女性の平均身長:約161.9cm ≈ 5フィート4インチ

身長換算表(主な例)

  • 150cm = 4フィート11インチ
  • 155cm = 5フィート1インチ
  • 160cm = 5フィート3インチ
  • 165cm = 5フィート5インチ
  • 170cm = 5フィート7インチ
  • 175cm = 5フィート9インチ
  • 180cm = 5フィート11インチ
  • 185cm = 6フィート1インチ
  • 190cm = 6フィート3インチ

【実践テクニック】

  • 海外旅行の際、自分の身長をフィートとインチで言えるようにしておくと便利です。
  • オンラインショッピングで海外のサイズ表記を見る際は、身長換算表を参考にしましょう。
  • 英語圏での医療機関受診時には、身長をフィートとインチで伝える必要がある場合があります。

体重表記の日米比較

体重表記も日米で大きく異なります。

アメリカではポンド(lb)という単位が使われることが多いので、キログラム(kg)との換算方法も覚えておきましょう。

日米の体重表記の基本

  • 日本:キログラム(kg)単位で表記(例:60kg)
  • アメリカ:ポンド(lb)単位で表記(例:132lb)

ポンドとキログラムの関係

  • 1ポンド(lb)= 約0.454キログラム(kg)
  • 1キログラム(kg)= 約2.205ポンド(lb)

体重換算表(主な例)

  • 40kg = 約88lb
  • 45kg = 約99lb
  • 50kg = 約110lb
  • 55kg = 約121lb
  • 60kg = 約132lb
  • 65kg = 約143lb
  • 70kg = 約154lb
  • 75kg = 約165lb
  • 80kg = 約176lb

体重に関する特殊表現

  • 「ストーン」:イギリスで使われる体重単位(1ストーン = 14ポンド = 約6.35kg) 例:「11ストーン2ポンド」= 156ポンド ≈ 70.8kg
  • 「ダイエットで10ポンド減量」:約4.5kgの減量を意味します

【実践テクニック】

  • 海外旅行時に体重を伝える必要がある場合(アクティビティの参加条件など)は、キログラムをポンドに換算できるようにしておきましょう。
  • おおよその換算として、「キログラム数 × 2」とすれば近似値が得られます(より正確には × 2.2)。
  • 健康に関する英語の記事やアドバイスを読む際、ポンド表記を理解できると内容が把握しやすくなります。

日常生活での長さの感覚

フィートやインチは身長だけでなく、日常生活のさまざまな場面で使われていますここでは、日常的な物の大きさをフィート・インチとセンチメートルで比較してみましょう。

家具・家電のサイズ

  • テレビ画面:55インチ = 約139.7cm(対角線)
  • ベッド:
    • シングル:3フィート×6フィート3インチ ≈ 91cm×190cm
    • ダブル:4フィート6インチ×6フィート3インチ ≈ 137cm×190cm
    • クイーン:5フィート×6フィート6インチ ≈ 152cm×198cm
    • キング:6フィート×6フィート6インチ ≈ 183cm×198cm
  • 天井高:一般的な日本の住宅は約2.4m(8フィート)

文房具・日用品のサイズ

  • A4用紙:8.27インチ×11.69インチ ≈ 21cm×29.7cm
  • スマートフォン:約6インチ(画面サイズ)≈ 15.2cm
  • 定規:12インチ = 30.48cm(1フィート定規)

車・バイクのサイズ

  • タイヤのインチ数:16インチ、17インチなどはリム径を表す
  • 車高:約4.5フィート(≈ 137cm)~5フィート(≈ 152cm)
  • 自転車のホイールサイズ:26インチ、27インチなど

【実践テクニック】

  • 海外製品のサイズ表記を理解するために、よく購入する物のサイズをフィートやインチで覚えておくと便利です。
  • 旅行ガイドなどで「ceiling height of 10 feet(天井高10フィート)」などの表現があった場合、約3mと理解できるようにしましょう。
  • 買い物の際、「12インチのピザ」や「6フィートのクリスマスツリー」など、サイズ感覚を養っておくと商品選びに役立ちます。

映画・ドラマでの表現例

映画やドラマを観ていると、フィートやインチを使った表現にしばしば出会います。

これらの表現をスムーズに理解できれば、翻訳や字幕に頼らずに内容を把握できるようになります。

身長に関する表現

  • “He’s six feet tall.”(彼は6フィートの身長だ ≈ 183cm)
  • “She’s five-foot-four.”(彼女は5フィート4インチだ ≈ 163cm)
  • “I’m 5’7”.”(私は5フィート7インチです ≈ 170cm)

距離に関する表現

  • “Stay six feet apart.”(6フィート(約1.8m)離れていなさい – コロナ禍での社会的距離)
  • “The basket is ten feet high.”(バスケットは10フィート(約3m)の高さにある)
  • “We’re just inches away from victory.”(勝利まであと少し(比喩的表現))

物の大きさの表現

  • “I ordered a 12-inch pizza.”(12インチ(約30.5cm)のピザを注文した)
  • “The TV is 65 inches.”(そのテレビは65インチ(約165cm)だ)
  • “The ceiling is 8 feet high.”(天井は8フィート(約2.4m)の高さだ)

慣用句や比喩表現

  • “Give them an inch and they’ll take a mile.”(少し譲ると調子に乗る)
  • “He’s every inch a gentleman.”(彼は完全な紳士だ)
  • “I wouldn’t trust him as far as I could throw him.”(彼を全く信用していない)

【実践テクニック】

  • 海外ドラマを観る際、フィートやインチが出てきたら、大まかな感覚でセンチメートルに換算してみましょう。
  • 英語学習の一環として、自分の周りのものをフィートやインチで表現する練習をしてみましょう。
  • 映画のセリフで出てくる「6フィート下」(six feet under)は「埋葬された状態」を意味する表現です。文化的な背景も理解しておくと便利です。

スポーツにおける高さと距離

スポーツの世界では、特にアメリカ発祥のスポーツを中心に、フィートやインチ、ヤード(yard)といった単位がよく使われています。

ここでは、主要なスポーツでの使用例を見ていきましょう。

バスケットボール

  • リングの高さ:10フィート(約3.05m)
  • NBAプレーヤーの身長表記:6’11″(6フィート11インチ ≈ 211cm)
  • スリーポイントライン:NBA規格で23フィート9インチ(約7.24m)

アメリカンフットボール

  • フィールド長:100ヤード(約91.4m)
  • エンドゾーン:10ヤード(約9.14m)×2
  • ファーストダウンの距離:10ヤード(約9.14m)

ゴルフ

  • ドライバーの飛距離:約250ヤード(約228.6m)~300ヤード(約274.3m)
  • グリーンまでの距離表示:ヤード表記が一般的
  • ホールの長さ:パー3は約100~200ヤード(約91.4~182.9m)など

競馬・陸上

  • 競走距離:アメリカでは「5フロン」(約1,006m)、「1マイル」(約1,609m)など
  • ハードルの高さ:アメリカでは「42インチ」(約106.7cm)など
  • 走り幅跳びの記録:「27フィート8インチ」(約8.43m)など

【実践テクニック】

  • 海外のスポーツニュースを読む際は、フィートやヤードで表記された数値をメートル法に換算する習慣をつけましょう。
  • スポーツ観戦時に解説で出てくる単位を理解できると、より深く競技を楽しめます。
  • ゴルフをプレイする場合、日本でもヤード表記が主流なので、感覚的に理解しておくと便利です。

まとめ:長さの単位を使いこなす

フィートとインチに関する知識を一通り解説してきました。

最後に、これらの単位を日常生活で使いこなすためのポイントをまとめておきましょう。

フィート、インチ、センチメートルの関係(再確認)

  • 1フィート = 12インチ = 約30.48センチメートル
  • 1インチ = 約2.54センチメートル
  • 身長5フィート10インチ = 約177.8センチメートル

簡易換算法のおさらい

  1. フィートからセンチメートル:フィート数 × 30 (概算)
  2. インチからセンチメートル:インチ数 × 2.5 (概算)
  3. センチメートルからフィート:センチメートル ÷ 30 (概算)
  4. ポンドからキログラム:ポンド数 ÷ 2.2 (概算)

実生活での活用ポイント

  • 海外旅行準備:訪問先の国で使われている単位系を確認
  • オンラインショッピング:輸入品のサイズ表記を正確に理解
  • 英語ニュースや映画鑑賞:数値表現をスムーズに理解
  • 国際的なビジネス:異なる単位系を使用するクライアントとのコミュニケーション

単位を学ぶ意義

異なる単位系を理解することは、単に数値の換算ができるようになるだけでなく、異文化への理解を深めることにもつながります。

グローバル化が進む現代では、こうした知識がさまざまな場面で役立つことでしょう。

当サイト「単位と数え方の図鑑」では、他にも様々な単位や数え方について解説しています。

ぜひ関連記事もご覧ください。

関連記事

タイトルとURLをコピーしました